空が凍るほどの冷たい晴れの日、太陽の光線が南のほうから差し込んでいる。
運転する車は、東から西の方角に向かっている。
交差点の赤信号で止まる。
ふとフロントガラスの上を見上げると、
真っ青の空に白い直線の、美しい飛行機雲。
♪白い坂道が空まで続いていた
ゆらゆらかげろうが
あの子を包む
誰も気づかずただひとり
あの子は登ってゆく
あの子の命はひこうき雲
荒井由実の曲が浮かぶ。
あの飛行機は、中国方面から飛んできたのだろうか。
向かう先は成田空港かもしれない。
どんな人が乗っているのだろうか。
想像するのもまた楽しいものだ。
咄嗟にデジカメを出して、超望遠にして撮影。
機体もはっきり見えた。
荒井由実の飛行機雲は、亡くした子供を思い、飛行機雲に
子の姿を投影した詞、少しセンチメンタルなメロディで歌われる。
交差点で止まるのもまた、良いもんだ。